2012/02/02
何年も前から靴の写真を撮ってきて
10年くらい前から、コンパクトデジカメで写真を撮ってきて、最初はそうは思わなかったのですが、撮り続けるうちに画面の暗さがどうにも気になるようになってきました。
で、2年前にマイクロフォーサーズの一眼デジカメを購入して、まあその時点でレンズの明るさ、色合い、背景ボケなどに感嘆して喜んで撮っていたわけですが、やはり使い続けていると欲が出てくるもの。「革の質感の違い」までなんとか撮れないかなどと思ったわけです。
そこで、撮ってみました。
これは、当店で一番高額な靴のシェットランドフォックスのストレートチップ(57,750円)です。
靴や革がわかっている人は、この靴を見て欲しくなること請け合いの逸品。
革はイタリア・イルチア社のラディカカーフです。独特の色気というか艶っぽさが魅力で、もちろん履き心地も足に吸い付くようです。個人的にはこの革でこの作りはかなり割安だと思います。
次に、リーガルで40年以上定番で続いている2504(23,100円)の革です。
質実剛健・堅牢な製法でかつ日本人の足にきちんと合った定番中の定番。
店頭で見るとかなり光沢を持った革です。仕上げ時にガラスコーティングしています。
もちろん、この靴の革も悪いわけではないですよ。
どうでしょう?上と下の革の質感の違い。わかります?
タイプが違うので違いがわかりやすいかと思いますが、同じ革靴でもいろんな革が使われていますので、その違いを楽しむなんてのも紳士靴の楽しみだったりします。
ただ、写真に撮って思ったのは、あまり細かいところまできれいに撮り過ぎると、革のアラが目立ちかねないので、両刃の剣だな。でも、これからも革の魅力を伝えるために革の質感が判る写真を撮って行きますよ~。
2012/01/30
かわとかわ
「かわ」と一言でいうと、いろんな漢字が当てはまりますが、靴とかにおいては「革」という言葉を使います。たまに「靴の皮」と表現する人もいますが、これは間違いだったりします。
その違いは何かというと「皮」は英語で言うところの「SKIN」で、動物の表皮の状態です。
そのまま、靴やカバンに使うと腐ってしまうので、何らかの加工をして腐らないように変化させるんですね。その工程を鞣す(なめす)というのですね。英語で言うとTANNING(タンニング)です。それを行なって、長期保存可能な状態にしたものが「革」になるのです。
「革」が英語で言うところの「LEATHER」です。日本語だと同じ発音だけに迷いやすいですが、英語だとはっきり違いがあるのです。
そのタンニングをする業者をタンナーと言います。タンナーによって風合いや仕上がりに違いがあり、それぞれに得意とする革などの特徴があります。やはり有名なタンナーはヨーロッパに多く、特別な革は一部の靴メーカーにしか卸さないなんてこともあります。
例えばベルルッティだけが使っているベネチアンレザーというのは、どこでどのようにして作っているのか一切秘密で、まさにすべてが謎な門外不出の革だったりします。
なめしには幾つかの方法があり、いまはクロムなめしと他のなめし方を組み合わせるなどの複数の工程を経ることが多いです。
なめしは下準備をしてから、なめし材によって名前が変わります。硫酸クロムで鞣すと、クロムなめし、タンニンで鞣すとタンニンなめしなどの言い方になります。
なめし方によって仕上がった革の性質も変わりますので、お手入れのクリームなんかも変えたりします。
そして仕上げ作業でバフをかけて、オモテ面となめらかにすると普通の革、裏面にバフを掛けて毛を起こすとスエードなどになるのです。
2012/01/28
2日間ほど東京に行っていました。
当店の「面白さ」を増すためのネタ仕込みといったところでしょうか。
リーガル本社に行っていろいろお話を聞いたりしてきました。
という訳で、春に向けていろいろと楽しみにして行きましょうか!
2012/01/25
グッドイヤーウエルト製法とリーガル
昨日も書いたように、グッドイヤーウエルト製法は、はっきり言ってめちゃくちゃ手間がかかります。
見た目だけ同じならセメント製法の方が遥かに簡単に安く作れます。熟練した職人もいりません。そして、利益も取れます。
だから、世界的に見てもグッドイヤーウエルト製法の工場って少ないんです。個人の工房でグッドイヤーウエルトを作るとかそういったものはあるものの、そこそこ大きな規模の工場はどんどん減っています。だからリーガルみたいに大手でグッドイヤーウエルト製法にこだわっている会社というのは実を言うと絶滅危惧種なんです。
ちなみに、世界で一番グッドイヤーウエルト製法の靴を作っているのはリーガルです。
キンキーブーツというイギリス映画があります。かなり面白い映画なんですが、イギリスのグッドイヤーウエルト製法にこだわって作っている靴メーカーが倒産の危機に瀕して、とある人達向けの特殊なブーツを作るという話です。私はけっこう感動しました。
その映画の序盤に、その靴メーカーの社長である主人公が卸業者と交渉をする場面が出てきます。
卸「ブローグ靴(フォーマルな甲飾りのある靴)1200足が余っているんだ」
主役「以前、君の父上が原価で買ってくれて…」
卸「何年か前のことだろ?状況が変わったんだ」
卸「まあ、いいよ。200足引きとるよ。昔のよしみだ」
卸「うちが君の工場を救済するなんてね…」
卸「救済って言うと偉そうに聞こえるかな?」
棚から靴を出しながら
卸「これはスロバキア製だ。いったいいくらだと思う?」
主役「ハリー、うちのは一生ものだぞ。こんなのじゃ10ヶ月も持たない」
卸「そうさ」
卸(薄笑いしながら)「好都合だろ?」
主役(ため息)
…ああ、この場面。
そのまま今現在の日本でも有りうる光景です。
いや、ことは靴だけに限らないかも。
かなり身につまされる映画です。
「お客様の要望」が「安さ」だけなら仕方が無い話です。
でも本当に安ければいいのでしょうか?
持って1年の靴が5000円~1万円と、日本製できちんと底が2重で縫いこんであって、(少なくとも)2~3年持ち(きちんと手入れすれば10年でも!)、周りからも自分でもブランドであることを意識できる靴が2万円強から
あなたはどちらを買いますか?
どちらが正解ということはありません。考え方はいろいろですから。
私たちは私たちの「お客様のご要望」にお応えするようにしていきたいと思います。
2012/01/24
私たちのミッション
私たちのミッションは、「西三河の街をイケてるメンズだらけにすること」
ただ「イケメン」というと、顔だけになってしまいますが、そうじゃないので「イケてるメンズ」。
カッコイイって顔だけじゃないと思うんですよ。
服のセンスとか、小物の使い方とか、いや、それ以外にも生き様とか、知性とか…。
あらゆるカッコイイって要素があって、それらが組み合わさってイケてるメンズが熟成されると思うんです。
そして、そういう人が多い町って、きっとそれだけで魅力が大幅にアップすると思うんです。この辺りにはでっかい公園も、図書館も、お城も、スタジアムも、ショッピングモールもある。あとは、ソフトパワーがどんどん充実すれば、本当に魅力ある街ができると思うのですね。
だから、私たちはいろいろな「イケてる」に顔を突っ込みたいと思っています。
そんなわたしたちをサポートしてくれる人はぜひご協力ください。岡崎をイケてるメンズの街にすることは、そこに住んでいる人皆を幸せにすることになると思っています。
ぜひ、西三河をカッコイイ男たちで溢れさせましょう!(ちなみに、私(男)にその手の趣味はありませんのでご安心を!)
いい靴って何?
俗にいう「いい靴」ってどんなのでしょうか?
実際に、見た目だけで言えば5000円の靴も1万円の靴も2万円、3万円、5万円、10万円の靴もみ~んな同じデザインにすることもできます。ストレートチップはストレートチップだし、ウイングチップはウイングチップです。
だから、見た目が同じなら安いものでいいんじゃない?となりがちです。知らなきゃ、僕だって5000円の靴でいいと思いますもん。でも、本当はそれは「本物のポルシェ」と「ポルシェの形をしたリッターカー」くらいの違いがあります。靴のデザインに意匠権が無いから、顔を似せているけど、全く別物なのです。
例えば、大概の1万円以下のビジネスシューズは甲革(これも革じゃないのがほとんどですが)と、底材を接着剤で貼りつけています。なんせこの方が大量生産ができるし。ただし底が剥がれてきたら靴としては寿命です。修理はできません。使い捨てですね。実際に、1万円で靴を買ったけど3~4ヶ月で剥がれてきたと言って、新しい靴を買っていくお客様もたまにいらっしゃいます。安いロードサイド店で買うとクレームに持って行くくらいなら次のを買ったほうが良いとの判断なのか、あまりクレームにもなっていないようです。だからじゃんじゃん生産して、じゃんじゃん使い捨てるイメージです。まあ、これも経済なんでしょうけど。
2万円前後から上の価格帯の靴は、底と甲革を糸で縫い合わせている場合がほとんどです。特に2重に縫っているグッドイヤーウエルト製法とかは、かなりしっかりした作りになっています。
「なんだ、甲と底がひっついているなら、接着剤でも糸でもどっちでもいいじゃん。むしろ、接着剤のほうが水が入らないんじゃないの?」と思うかもしれません。
でも、この違いは、「サスペンションの無い車」と「ダブルウイッシュボーンサスペンションの車」くらいの違いがあります。(車に興味のない方はごめんなさい)
グッドイヤーウエルト製法の靴は中物と言って、しっかりした中底が入れられます。通常はそこにコルク等が入ります。しっかりとしたクッション感と、長く履き込むうちにオーナーの足に合わせて沈み込んで、専用の靴みたいになってきます。更に、二重に縫い込んでいるので、中と外が完全に分離されており、製法上の問題で中に水が入るとかはありえない構造になっています。(甲革が切れてしまったとかは別ですよ)
製法的に、接着剤で貼り付ける製法(セメンテッド製法)は機械で大量生産ができるからかなりい安く作れます。逆に、グッドイヤーウエルト製法の方はどうしても人間の手でないときれいに仕上がりません。パーツもかなり多く、ものすごく手間がかかる製法なのです。
今後は靴の製法なども気をつけて買うと、新しい世界が見えてきますよ~
2012/01/23
靴のジャストフィットサイズとは?
昨日は大きい靴は足が臭くなると書きましたが、じゃあ何が正しいサイズかというとこれが難しかったりします。
人の足の感覚は千差万別、大きめが好きな人もいれば、多少窮屈でも履いてしまう人も居ます。昔は靴に足を合わせろなんて無茶なことを言っていましたが、実はサイズによっては実はこれも無茶ではなかったりします。
ただ、言えることは、街中を歩いてみていると大きめの靴を履いている人が多いこと、多いこと。
みんなガバガバさせながら履いています。
特にパンプスを履いている女性なんかは歩く度に足の裏が丸見えなんて人がけっこうな割合で居ます。密かに、外反母趾とか気になってしまいます。
男性でも、電車とかで見ていると、カカトの部分が1cmくらい隙間が開いていて、足が擦れて黒い靴なんだけど履き口が真っ白になっていたりとか。いいのかな~?なんて思います。大抵、そういう人は靴がシワシワで、薄汚れていたりするんですけどね。営業で来たら、まっさきにお断りするタイプです。まさか、そういう人は外回りとかしていないでしょうね。営業成績が気になります。
マキャベリも言っています。
「総じて人間は、手にとって触れるよりも、目で見たことだけで判断してしまう」(君主論)
特に靴は一番に目につきやすい部分なので、気を付けないと怖いですね。
では、どういう感覚が最適な靴になるかというとですね。
甲はちょっとキツイくらいならすぐに馴染むので、それくらいがベストと言っています。ただし、痛いのは履かなくなるのでちょっとキツイくらいで。良い革靴の革というのは、甲の幅に合わせて伸びるように設計されていますので、ちゃんと幅が合うように伸びてくれるんです。安い靴は知りませんよ?少なくともリーガルではそう教わっています。
カカトは歩く時に浮いてはいけません。しっかり付いてくるくらいで合わせるべきです。ただし、底材の種類によっては返りが悪い底材(例えば登山靴みたいに分厚い底材とか)もありますので、まあ、その場合はそういう靴と割り切る必要もありますけど。普通のビジネスシューズだと返りもきちんと設計されているはずです。
最初はカカトが付いてきても履く内に伸びてガバガバになる場合があります。というか、そういう場合も多いです。その場合は中敷きなどを入れて調整します。購入した靴屋で相談するといいと思います。それだけで、靴も長持ちするし、履き心地も良くなります。
あと、何回履いてもキツくて痛い場合。大概の靴屋では伸ばすことができます。時々「え?靴って伸ばせるんですか?」というお客様がいますが、普通は2ミリ~5ミリくらいなら伸ばすことは可能です。
調整は、有料のお店もあれば無料のお店もあります。購入店でご相談ください。
最後に、指先が当たっている場合は、無理せず一つ上のサイズを買ってください。幅は伸ばせますが、長さはあまり伸びません。後で指先が当たるというのは調整が難しいのです。
概ねその辺りを気にしつつ靴を買うと靴にも足にも吉です。大きめのほうが痛くなくていいとか言っていると、逆に足を痛める元ですから、気をつけてくださいね~
2012/01/22
あの無敵シューズが入荷しました!
昨年末に募集した、50周年記念の限定の黒、茶100足ずつのウイングチップが入って来ました。
抽選で当選した方のみが買える靴で、当店で応募いただいた方の分は6足です。
もう買い手が決まっているので、店頭には置きませんが、お客様の許可を頂いて撮影しました。
なんと!特製の桐箱入り!これがかなり重厚感があります。50周年ロゴが焼印で押されています。
中は、この靴のパンフレット(リーガルコーポレーション社長の直筆サイン入り)、靴袋に入った靴があります。
靴には専用のシューツリー入り。甲革はフランス・アノネイ社のボカルー革を職人が四方手揉みした革を使っています。最初からかなり足にピタっとなじむ感じです。これ、見た感じがすこくカッコイイんですよ。目に眩しい感じ。
リーガルもちゃんとこういう靴が作れるんですよ。イギリスやイタリアには負けてられません。これも今となってはもう手に入らない幻の200足のうちの一足です。
いや~眼福眼福。
靴が足に合っていないと足が臭くなる!?
「靴が小さいというのは痛くて履かない」という方は多いと思います。だからといって大きめの靴を履いている方がけっこう多いのですが、これも問題なのです。
靴が足に対して大きいと確かに「履ける」のですが、「心地よく履ける」訳ではありません。むしろ、歩くたびに靴の中で足が動いて、足に大きなストレスになります。
これが酷いと、タコ、魚の目、カカトズレの原因になるし、そこまでいかなくても、足はストレスの時に発する汗をかきます。いわゆる「緊張の汗」で、これがニオイのもととなるのです。(暑い時にかく汗というのはそれほど臭くなりません。汗のタイプの違いで匂いが変わるのです)
これが日々溜まっていくと靴そのものが臭くなり、足がくさくなるのです。
対策としては、中敷きを敷くなどをして、足に靴を合わせるか、それでもダメな場合はいっその事、一つ下のサイズに買い換えるしかありません。既に臭くなった靴は脱臭剤を入れる、乾燥をさせるなどをして匂いを落とす努力も必要ですが、正直言ってこびりついた匂いはなかなか取れません。いっそ、大手のクリーニング屋などの丸洗いサービスを利用するという手もあります。1ヶ月くらいかかりますが、革靴でも水洗いしてくれますので、かなりニオイの元も取れてくれます。それでもダメな場合は…諦めてください。
大きめの靴は小さめな靴よりも良いように感じますが、実際のデメリットはかなりあります。きちんと足に合った靴を選ぶことが大事なのです。










最近のコメント